中国の唐代の詩人「李白」に因んで命名
天から島流しされてこの世にやって来た仙人と呼ばれ、“酒中の仙”とみずから称した唐の詩人李白は、あまた中国詩人の中に一番星と輝いた詩人であります。
杜甫は李白のことを「李白一斗詩百篇」(李白は酒を一斗欽んで、詩を百篇書いた)と「飲中八仙」(八人の酒好きの人)の中でうたっています。酒を称えた詩をたくさんつくった李白は、酒を愛する人の気持ちを代弁してくれています。
清酒李白の名
大正から昭和にかけて二度も内閣総理大臣を経験した島根県松江市出身の、若槻礼次郎氏によって酒仙李白に因んで命名された由緒ある酒名です。
故若槻礼次郎氏は、“詩を愛し酒を愛し”とりわけ松江のお酒、李白を愛されました。氏はロンドン軍縮会議に首席全権として臨み、李白の菰樽をたずさえて朝夕愛飲されました。
ラベルの李白の字は氏の揮毫(きごう)を写したものです。
伝統とこだわり
「酒文化を普及し正しく後世に継承する」 李白酒造の経営理念です。
水と緑のまち松江市は、松平氏十八万六千石の城下町であった面影が今なお鮮やかに息づく静かな水郷の街です。 出雲神話に出てくる酒造りの伝統は、いま出雲杜氏に引き継がれ優れた醸造技術は広く知られています。
山、川、海、湖があり、食材が豊富なこの山陰地方で明治15年に創業した弊社では、この出雲杜氏が古今の酒造技術の巧みな調和から世界で愛される芳醇でまろやかな清酒李白を醸しつづけています。
地方の食文化は米から造られた地酒を育ててきました。
食文化が変貌を遂げようとする今、伝統的、文化的側面を品質的に発展させ、広く世界にも伝藩し、後世に伝承しなければならないと考えています。
味があり、旨味があってキレの良い酒、食中酒としてバランス良く、食事をおいしくさせる酒、そんな酒質を目指し、米は地元の奥出雲地方の酒造好適米・五百万石・神の舞を中心に兵庫県産山田錦などを自家精米し、どのグレードの酒も酒造好適米以外は一切使用しない原料米にこだわった酒造りをしています。
新しい挑戦
飲酒は文化です。
日本食が海外で普及されるに伴い、「日本の酒」の普及に努め、1980年代より精力的に日本酒の海外輸出をしております。現在は香港、アメリカ、韓国、シンガポール、ブラジル、カナダ、ドイツ、スイス他、複数の国に輸出し、世界中で日本食と共に愛飲いただいています。
海外で日本食が普及されているのと同様に、日本国内でも食の多様化が進み、ニーズも多様化しています。
伝統は頑固であってはいけません。伝統にも進歩が必要です。
李白酒造では、東京農大短大部醸造学科 酒類学研究室の中田久保教授により自然界から分離された花酵母の使用をはじめ、出雲杜氏と社員による新時代の技術と伝統的な技術を融合させた色あせることのない製品作りに力を入れています。時代の先を行き、進化し続ける李白にご期待下さい。